コーラゴーキン株式会社 鋳造技術

コーラゴーキンの鋳造技術

ダイカストの工法(スクイズ、層流、一般)

スクイズダイカストは溶融アルミを金型に超低速で充填し、高圧力で加圧する鋳造法です。
ダイカストマシンは縦射出横型締めという形で、射出を下から上に向かって鋳込むことが特長です。
傾転式の射出部を金型にドッキングさせ、 多段コントロールを行いながら超低速で充填を行います。
これにより、ガスの巻き込みがほとんどありません。
また射出完了後、圧力を加えたい部分が固まらないよう 指向性凝固を行いながら、
その上で高圧力で加圧凝縮させる ことで鋳巣の分散、微細化が可能です。
結果として鋳巣の極めて少ない健全性の高い製品が鋳造可能です。

層流ダイカスト 中速・高圧ダイカスト 一般ダイカスト
(装置)
ダイカストマシン
一般ダイカストマシン
(射出スピード制御)
一般ダイカストマシン
(射出スピード制御)
一般ダイカストマシン
スリープ充填率 横型の為、やや低い 横型の為、やや低い 横型の為、低い
鋳巣のできにくさ ○(T6処理可能) ○(T6処理可能) △(T6処理不可)
ガス量(cc/100g-Al) 1~2.5 1.5~3.0 10~40
ミクロ組織 微細 微細 微細
サイクルタイム(s)
スクイズとの比較
60以下
50以下
45以下
射出速度(m/s)
[ゲート速度(m/s)]
0.05~0.15
[1~4]
0.5~1.5
[5~8]
1.5~2.5
[10~60]
メタル圧力(MPa)
[kgf/㎠]
49.03~98.07
[500~1000]
49.03~98.07
[500~1000]
49.03~98.07
[500~1000]
離型剤の種類 特殊(保温)離型剤 特殊離型剤 一般離型剤

強度部品の熱処理T6

アルミ合金は、その成分により、熱処理加工で硬くなる材料と、 塑性加工のみでしか硬くならない材料に分けられます。
熱処理加工で硬くなる材料は、T6・T5・T4処理をはじめ 各種の処理条件により目的の機械強度を得ることが出来ます。
また、熱処理加工で硬くならない材料は、なまし処理などにより 残留応力解放や軟化させることが出来ます。

品名(工法) 機械的性質 硬さ
(HB)
材質
引張強さ
(MPa)
0.2%耐力
(MPa)
伸び
(%)
製品A (砂型)
製品B (砂型)
○ 212
○ 211
○ 175
○ 178
○ 1.7
○ 1.3
○ 92.6
○ 93.4
AC4C-T6
製品C (層流) ○ 258.1
○ 285.1
○ 153.9
○ 148.6
○ 3.3
○ 4.2
○ 105
○ 105
ADC12-F
製品D (層流) ○ 262
○ 265
○ 195
○ 187
○ 3.0
○ 2.9
○ 107
○ 110
ADC12-T6